2016年02月28日
(再)気づき・・・の話
気づくことの大切さ!いい物語があったんでアップしましょうね!
あなたは彼(彼女)にこう相談されるのです・・・
「あのー…。わたし、人間になるにはどうしたらいいのでしょうか?」
あなたは相談者の言葉の意味がうまく飲み込めません。
だって、どこをどう見ても、相手は人間なのです。
「えっと、ごめんなさい、ご質問の真意がうまく掴めなかったのですが、もう一度仰っていただけますか?」
「いえ、ですから、わたし、早く人間になりたいんです。人間になる方法を教えてください」
「え? いや、しかし…。あなたはすでに人間ですよね?」
「まさか!わたしは人間ではありません。先生、どうしたら人間になれるでしょう?」
「えーと…、ところでこのお名前はなんとお読みすればいいんでしたっけ…」
「別部(べっぷ)と申します。ね、ベムやベラやベロと同じ“べ”から始まる名前なんです。わたしが、人間じゃない証拠です」
「そんなむちゃくちゃな(笑)。確かに珍しいお名前ですが、それで人間じゃないなんて」
「名前だけではありません。わたしには、人が当たり前にできることもできないんです」
「たとえば、どんなことです?」
「どんなことでもです。掃除・洗濯・お料理などといった家事全般もちゃんとこなせませんし、コミュニケーションも円滑に図れません。これといって秀でた才能もありません。だからだと思います。どんな会社も、こんなわたしを雇ってはくれないんです」
「だから、『人間ではない』と?」
「はい」
「あまりにも飛躍しすぎです。それは、あなたが人間ではないという理由にはなりませんよ」
「理由はそれだけではありません」
「ほう、他には何が?」
「わたしが人間ではないからでしょう。いつも避けられ、気味悪がられ、恋愛の一つもしたことがない」
「恋愛経験がないから人間ではない、というのも無茶苦茶な論理ですよ!?」
「それに、お金だってないし。そりゃそうですよね、働き口がないんですから。これじゃ、したいこともできやしない。だからこそ、早く人間になりたいんです!」
「それは、無茶な相談だなぁ…」
「え?わたしを人間にすることはできないんですか!? なんだ、ここの先生も偽物かっ!」
「いや、だからそういうことじゃなくてですね…」
「じゃあ何だって言うんですか!?」
「人間になるもなにも、あなたはすでに人間なんですから」
「だから、わたし自身が、自分は人間じゃないって言ってるじゃないですか!」
「ですから、それはただの思い込みですよ」
「ここまでハッキリとしたリアルな感覚が、私の思い込みだっていうんですか? そんなの慰めにもなりませんよ」
「いえ、ですから、慰めで言っているのではなくてですね、事実をお話しているだけなんです」
「言葉を丁寧にしたからごまかせるってもんじゃありませんよ!先生、あなたわたしのことバカにしてるでしょ!?」
「いや、バカにするつもりはありませんが、正直ちょっと呆れちゃうかなぁ」
「ほら!ほら!本性が出た!わたしを小馬鹿にして!」
「ですから、そんなつもりはありませんって。真剣にあなたのことを思っていますよ」
「じゃあ、早く人間になる方法を教えてください」
「そんなものはありませんし、必要ありません。あなたに必要なのは、あなたが既に人間であるという自覚、その気づきだけです」
「じゃあ、わたしが人間であるということに気づくにはどうしたらいいですか?」
「いや、どうしたらって言われてもなぁ…。なんでもいいですけど……、じゃあ、鏡を見てみたらどうです?」
「いやですよ」
「どうしてです?」
「だってわたし、人間じゃないんですよ!?怖くて鏡なんか見られますか」
「何が映ると思ってるんです?」
「それはそれは、おどろおどろしい顔が…」
「そんなわけないじゃないですか。現にいま、あなたと向かい合っている私だって、普通に会話しているでしょう?」
「それは、先生が出来た人だからでしょう」
「そんなことありませんよ」
「またまた、ご謙遜を」
「とにかく一度、鏡に映るご自身をみてみてはどうです?」
「本当に、鏡を見たら人間になれますか?」
「いえ、人間に“なる”わけではありません」
「人間になれないのならお断りです」
「そういう意味じゃないんだけどなぁ。言葉の真意を汲み取ってもらえませんかね?」
「小難しい理屈はゴメンです。他の方法はありませんか?」
「じゃあ、周りの方に聞いてみたらどうですか? 皆さんあなたのことを人間だと認めてくれると思いますが?」
「そんなこと、できるならとっくにしてますよ!だから先生のところにきたんじゃないですか」
「え、できないんですか?」
「できませんよ!みんな気味悪がってわたしに近寄りませんもの。ああ、わたしが人間じゃないばっかりに…」
「気味悪がられているのは、別な理由だと思いますけどね」
「理屈はいいですから、早く人間にしてください!」
「どうしても、自分を人間だと認めたくはありませんか?」
「だから、最初からその相談にきているんでしょうが!」
「……じゃあ、とりあえず見た目だけでも人間に見えるように整形手術でもしてみますか?」
「ぜひお願いします!」
「では、一週間後に再度ご来院ください」
「え? いまからじゃないんですか?」
「すみませんね。他にもお待ちの方がいらっしゃるので」
「うおーーー!早く人間になりたーーーい!!」
「はい、次の方どうぞー」
「よろしくお願いいたします」
「今日はどうされました?」
「はい、人間になりたいのですが…」
・・・・・・・・・・・・・・・
※上記会話中の「人間」を「幸せ」に置き換えてみてください。

あなたは彼(彼女)にこう相談されるのです・・・
「あのー…。わたし、人間になるにはどうしたらいいのでしょうか?」
あなたは相談者の言葉の意味がうまく飲み込めません。
だって、どこをどう見ても、相手は人間なのです。
「えっと、ごめんなさい、ご質問の真意がうまく掴めなかったのですが、もう一度仰っていただけますか?」
「いえ、ですから、わたし、早く人間になりたいんです。人間になる方法を教えてください」
「え? いや、しかし…。あなたはすでに人間ですよね?」
「まさか!わたしは人間ではありません。先生、どうしたら人間になれるでしょう?」
「えーと…、ところでこのお名前はなんとお読みすればいいんでしたっけ…」
「別部(べっぷ)と申します。ね、ベムやベラやベロと同じ“べ”から始まる名前なんです。わたしが、人間じゃない証拠です」
「そんなむちゃくちゃな(笑)。確かに珍しいお名前ですが、それで人間じゃないなんて」
「名前だけではありません。わたしには、人が当たり前にできることもできないんです」
「たとえば、どんなことです?」
「どんなことでもです。掃除・洗濯・お料理などといった家事全般もちゃんとこなせませんし、コミュニケーションも円滑に図れません。これといって秀でた才能もありません。だからだと思います。どんな会社も、こんなわたしを雇ってはくれないんです」
「だから、『人間ではない』と?」
「はい」
「あまりにも飛躍しすぎです。それは、あなたが人間ではないという理由にはなりませんよ」
「理由はそれだけではありません」
「ほう、他には何が?」
「わたしが人間ではないからでしょう。いつも避けられ、気味悪がられ、恋愛の一つもしたことがない」
「恋愛経験がないから人間ではない、というのも無茶苦茶な論理ですよ!?」
「それに、お金だってないし。そりゃそうですよね、働き口がないんですから。これじゃ、したいこともできやしない。だからこそ、早く人間になりたいんです!」
「それは、無茶な相談だなぁ…」
「え?わたしを人間にすることはできないんですか!? なんだ、ここの先生も偽物かっ!」
「いや、だからそういうことじゃなくてですね…」
「じゃあ何だって言うんですか!?」
「人間になるもなにも、あなたはすでに人間なんですから」
「だから、わたし自身が、自分は人間じゃないって言ってるじゃないですか!」
「ですから、それはただの思い込みですよ」
「ここまでハッキリとしたリアルな感覚が、私の思い込みだっていうんですか? そんなの慰めにもなりませんよ」
「いえ、ですから、慰めで言っているのではなくてですね、事実をお話しているだけなんです」
「言葉を丁寧にしたからごまかせるってもんじゃありませんよ!先生、あなたわたしのことバカにしてるでしょ!?」
「いや、バカにするつもりはありませんが、正直ちょっと呆れちゃうかなぁ」
「ほら!ほら!本性が出た!わたしを小馬鹿にして!」
「ですから、そんなつもりはありませんって。真剣にあなたのことを思っていますよ」
「じゃあ、早く人間になる方法を教えてください」
「そんなものはありませんし、必要ありません。あなたに必要なのは、あなたが既に人間であるという自覚、その気づきだけです」
「じゃあ、わたしが人間であるということに気づくにはどうしたらいいですか?」
「いや、どうしたらって言われてもなぁ…。なんでもいいですけど……、じゃあ、鏡を見てみたらどうです?」
「いやですよ」
「どうしてです?」
「だってわたし、人間じゃないんですよ!?怖くて鏡なんか見られますか」
「何が映ると思ってるんです?」
「それはそれは、おどろおどろしい顔が…」
「そんなわけないじゃないですか。現にいま、あなたと向かい合っている私だって、普通に会話しているでしょう?」
「それは、先生が出来た人だからでしょう」
「そんなことありませんよ」
「またまた、ご謙遜を」
「とにかく一度、鏡に映るご自身をみてみてはどうです?」
「本当に、鏡を見たら人間になれますか?」
「いえ、人間に“なる”わけではありません」
「人間になれないのならお断りです」
「そういう意味じゃないんだけどなぁ。言葉の真意を汲み取ってもらえませんかね?」
「小難しい理屈はゴメンです。他の方法はありませんか?」
「じゃあ、周りの方に聞いてみたらどうですか? 皆さんあなたのことを人間だと認めてくれると思いますが?」
「そんなこと、できるならとっくにしてますよ!だから先生のところにきたんじゃないですか」
「え、できないんですか?」
「できませんよ!みんな気味悪がってわたしに近寄りませんもの。ああ、わたしが人間じゃないばっかりに…」
「気味悪がられているのは、別な理由だと思いますけどね」
「理屈はいいですから、早く人間にしてください!」
「どうしても、自分を人間だと認めたくはありませんか?」
「だから、最初からその相談にきているんでしょうが!」
「……じゃあ、とりあえず見た目だけでも人間に見えるように整形手術でもしてみますか?」
「ぜひお願いします!」
「では、一週間後に再度ご来院ください」
「え? いまからじゃないんですか?」
「すみませんね。他にもお待ちの方がいらっしゃるので」
「うおーーー!早く人間になりたーーーい!!」
「はい、次の方どうぞー」
「よろしくお願いいたします」
「今日はどうされました?」
「はい、人間になりたいのですが…」
・・・・・・・・・・・・・・・
※上記会話中の「人間」を「幸せ」に置き換えてみてください。
Posted by ちょいメタ長 at 07:00│Comments(0)
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